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アヴァンティ 2008年 2月号

■「人の前を横切らないでね」

怒りは私にとって最大の発電装置でした。疲れていようが、風邪で熱があろうが、ひとたび気にさわることに遭遇して腹が立つと妙に元気が沸いてくるのです。怒りでテンションが上がると仕事や家事も不思議にトントンとはかどります。ところが最近なぜだかあまり腹が立ちません。
「私も若い頃にはああだったわ」「人のことを言えるほど私も出来てないし」とか「マナー違反を許すことが最大のマナーよね」なんて変にもの解りの良いおばさんになり果ててしまって…。それどころか、感じが悪い若い人に出会っても「うまく世の中を渡って行けるのかしら」と心配までする始末。どうしましょ。だからといって人の行動が気にならないのではありません。人ウオッチングも仕事の一つですから。

年明け早々に福岡市美術館で開催された「安宅コレクション」に出かけました。200点もの名品の中には国宝2点、重要文化財12点が含まれていて見応えのある展覧会です。2月17日(日)まで開催されていますから東洋陶磁に興味の無い方でも行かれて、ぜひその美しさにふれていただきたいと思います。話がそれてしまいましたが、その会場でもやはり人が気になります。どの作品の前で多くの人が立ち止まるのか、感動の表情をみせるのか。観察癖は子どもの頃からです。

ここで気になるご夫人を目にしました。作品からほんの少し距離をおいて鑑賞している人の前に平気で入り込むのです。全く躊躇せずにです。豪華な装いの人でした。駅の待合室でイスに座ってテレビを観ている人の前を横切る時、ほとんどの人は少し腰を屈めて小走りに通り抜けますが、堂々として他人の視線をものともせずの人がいるのに気づいたことはありませんか。

美術館の帰りに大きなホテルにあるタオル屋さんにお見舞いの品を求めに寄りました。少し離れて商品を見ていました。ショーウインドウとの間は40センチくらいあったでしょうか。その間を女性が通り抜けたのです。

私の後ろは広場になっていて大きな空間が広がっているのにです。はっきり言って不愉快でした。犬や猫だってもう少しは遠慮して通るでしょう。とにかく人の視線を遮って平気で前を横切るなんてすごく下品な行為ですっ!子どもには人がテレビを観ている前などを通る時には「気をつけて」と教えておきたいですね。

あ、私怒っています。安心しました。
もうちょっと元気で本欄を書き続けられそうです。